ラマダン

           日が沈み、モスクから流れるアザーン(お祈りの放送)が
           聞こえるや否や、フライングしないギリギリの勢いで
           パンをちぎり、スープを流し込む
           少しおなかが膨れたら、会話が盛り上がり
           家族でまたは職場の仲間同士、いずれも食卓を囲む皆で・・・
           芝生の上でピクニック形式のディナーをとる家族も多かったな
           皆とても楽しそう そういう風景は見ていて感動的ですらある
           起きてから、夕方の食事まで一口の水も口にしない1ヶ月弱 
           その条件下でラマダン時期を過ごす連帯感は見ていてハンパない
           狂信的というのではなく、あー、今日もやったで!というような・・・
           とても印象的なトルコでの夕餉

           20代の頃、モロッコのマラケシュでマルシェカゴの仕入れを手伝ってくれていた
           モハメッドは いつも頭にサングラスを乗っけ
           ポロシャツ着て肩にセーター掛けてるようなおにいちゃんだったけど
           いつもたくさんの小銭をポケットに入れていて
           行く先々で目に付く(ちょっとよぼよぼの昔ながらの民族衣装を着た)お年寄りに
           無言でしかも自然に小銭を差し出していた
           何?って聞くと  バクシーシ、と。
           バクシーシ、ってねだられて成立するものと思っていたけど、否。
           ぼくの方が彼らより多く持ってるからちょっと分けてるだけ、と。
           旅先でも値切ることしか考えてなかった頭に
           新鮮な一撃

           いろんな人にお茶をご馳走になった 
           お店で  路上で  自宅のキッチンや居間で
           時に、ご飯をご馳走になったり 
           そして何百回と、いろんな人に道を教えてもらってきた

           モロッコ  チュニジア  エジプト  トルコ  マレーシア
           インドもイスラムの人多いし
           パリでもアラブ地区は好きでよく行ってた

           20代前半、イタリアからニースに向かう列車のコンパートメントに
           密航して国境越えするモロッコ人の兄弟がいきなり入ってきて
           車掌が通り過ぎるのをかくまって
           じゃ、元気でね 幸運を祈る と、お互い言い合って別れたこと

           深夜3時に大荷物を持って駅までの道を歩いていたら
           警察の護送車が止まって
           危ないから乗っていきなさい、と
           捕獲ほやほやで手に縄を掛けられたおじさんと差し向かいで
           駅まで送ってもらったモロッコの田舎でのできごと

           etc etc.....

           私の経験したこと、見たこと、出会った人たちなんて
           本当に限られたミクロの世界でしかないけど
     
           人の顔も、土ぼこりも、服の端っこの布も、市場の野菜くずも
           おばあちゃんのしわしわの手を握った感触も
           子供のなんともいえないニコニコ顔も
           お店での頑固店主との買い物バトルも
           全部私にとってはリアルなもの

                
           宣言することによって、状況に実体をもたせる
           かくも世界を操作するのはこんなに簡単なことなのかと
           実感したここ5年
           テロとの戦い
           そんなもの私は信じない
                
                   
                   
[PR]
by c-cigale | 2015-01-23 23:54
<< 冬の日の 去年のネタですが。。 >>